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FZXに集合管 [FZX750(3XF)]

最近、休日ごとに日帰りツーリングばかりで、FZXを弄っていない。
そうすると無性に何かやりたくて。

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半分忘れかけていた、ヤフオクで仕入れた集合管。FZ750の輸出仕様品だ。
以前ちょっと合わせてみて、こりゃ簡単に付かんワイで放っておいたが、やってみようかな。

しかし思ったより手間取った。

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エキゾーストパイプの纏め方はメーカーがやるとこうなるよ、だ。
かつて胸を躍らせた、美しい曲線を描くパイピングのCB400FOURと、違うのはほぼ見た目だけ、バンク角を考慮しながらの複雑な構造だ。
この部分は不等長に差し込まれた気筒毎のパイプを、補強を施したチャンバー内で合流させてある。

4気筒の集合システムの要は当然残す。

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ここは最後まで悩んだセンタースタンドのステーだ。
切り去れば楽になるのは明白だが、元の車体は出来るだけ痛めたくない。

ここも残そう。

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そうなると結構な作業になるから、もう何が有っても良いように材料を準備した。
良く言われるΦ60.5のパイプは、2B(にいんち)・50A(ごじゅうえい)とも称される。
今回は所謂薄肉の2.3mmSTK管と、SGPの90度エルボを用意。

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これらは近所の管材屋さんで買ってきた物。
タウンページ等で探せば主要な街にはまず有る、工業や建築用の管材を扱う店では、ほぼ在庫しているメジャーな規格品だ。

これらのプロ用材はネットで求めるより、街の材料屋の方が安く買える。
ただ相談やアドバイスは基本的に期待しない事、プロが相手だから面倒は嫌がる。
自分で十分に調べて、現金支払いが可を聞けば、大体購入が可能だ。
プロだって現場で急要が有るからね。切り売り(パイプ)を受ける所も結構ある。

間違ってもプロっぽく振舞おうなんて全く必要ない。

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材料が揃えばまずカットだ。

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ここにもメーカーの拘りが垣間見える作り、外径は単なるΦ70のパイプに見えたが。
Φ48.6のパンチング管に消音グラスウールを巻き、二重構造にしてあるのだ。

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それでもまだオイルパンに干渉するので、エキゾーストパイプをトーチで炙り曲げ部を修正した。

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オイルパンをギリかわした。

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100mm程度に切ったパイプを差し込んで様子を見るが、なんとかセンタースタンドのステーを残しても通せそうだ。

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ただΦ70の穴にΦ60.5を、最短で繋げなければならない。

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やり方は色々あるがこれで行こう。隙は溶接で埋める。

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ギリギリのルートを通すので、揺るぎなきよう溶接の一本ものに仕上げた。
仮付け後の本溶接状況は下の動画で。

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とりあえず出来た。どんな音を奏でるか、はやる気持ちを抑えつつ取り付けた。

えーあー・・・静かだ・・・

改造したとは言え、主な構成はほぼノーマルだから当然か。
過ぎるジェントルはちょっと拍子抜けだ。

これも下の動画に・・・

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せっかく変えるのだからね、ちょっと物足りないよね、五月蠅くは嫌だけれど。
再度カットだ。

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ノーマルは本当に薄い、ディスクグラインダーで簡単にパカッ。
またパンチング二重管が出てきたぞ。

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パンチング管やグラスウールは最後の雑味を消すだけ、王道は拡張室構造を採るのがメーカーの基本だ。

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最終の第三拡張室から出る、再度登場のパンチング二重を切除することにした。

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こうして戻せば見た目はノーマル?溶接でエンドコーン部を接合。

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錆止め程度に耐熱ブラックを吹き付けた。

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リアショックのアルミカバーを、磨ける程度のクリアランス確保。

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サイレンサーもノーマルと同じ、防振ゴムが圧入された箇所にボルトオン。

早速試乗に出かけたが、下から上まで淀みなくふけ上がる。
4気筒をただ纏めると、トルクの谷が出たりするけど、全くそんなのは感じない。
強いて利点を言えば、トップエンド付近にやや伸びが~程度。

ぱっと見純正、ちょっとカチ上げマフラーの完成。



結局、4休日を費やした。出来上がってしまえば何のこと無いけど。
手間取った割に大人しめだが、FZ1000にも使われた容量たっぷりのサイレンサーは太音だ。

フランジ?スリップオン?漢は溶接一本仕上げだ。

けどね。



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燃費が好調の証 [FZX750(3XF)]

いろは坂を駆けたくなり、GWの最終日に東北道を北上した。

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東北道から日光道の清滝ICを経て、明智平の標高1274m地点まで一気に登った。

この標識前に来ると、1984年、無料開放された当時のいろは坂を思い出す。
タダならその分ガソリン代に回すぞ!で、三菱のΛターボを全開で何度も登った。
明智平駐車場でボンネットを開け、真っ赤なタービンを眺めては悦に浸る土曜の夜。

いや、今は大人しく車と並走して登ったよ。上り専用二車線も有るからそれなりに。
好調FZXが、ちょっと言う事を聞かない時も有ったけど。

老体何のその、実に軽やかにふけ上がる。

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中禅寺湖スカイラインの半月山駐車場は二か所有って、ドン突きの方は足尾の山々に開けた側だが、ちょっと手前のは中禅寺湖が綺麗に見渡せる。

遥か彼方の冠雪は、利根川を経て海に還るのだ。

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湖畔まで降りてくると、サリーやチョリとか言うの?色鮮やかな一団が居た。
「☆#■$%〇&Ω♪ヤマハ!ヤマハ!」と指さされる。うーん、現地生産しているからな。

日本を訪れる外人さんは、近年確実に増えているね。

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標高1394mの戦場ヶ原まで来ると、ちょっとしたキャブ車らしさが顔を出す。
気を付けていないと分からないほどだけど、それがまた良いのだな、やっぱり。

しかし最近は20km/lを割る事が殆ど無くなった。この日も22km/l前後だったし。
キャブが愚図っていた当初は15km/lが良い方だったけど。
アイドリングが微動だにしなくなると影を潜めた気難しさ、それが何より嬉しい近頃。


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カマキリが生まれた [その他]

何時か何時かと待ちわびていたら、それは突然やって来た。

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去年の晩秋に庭の隅で見つけたカマキリの卵だが、出来るだけ風雨に晒されない場所に枝ごと移し、その誕生を楽しみに待っていた。
今朝、何気なく見たらとっくに始まっているではないか誕生劇。

ピークは過ぎていたがじっくり見ていると、たまにポコッと穴から芋虫みたいのが出てくる。
だいたい5秒くらいで、本当にポコッなのだ。
その後は時間をかけて2~3分で手足が伸び切り、ちっこいながらも立派なカマキリになる。

上画像の赤丸が頭の出た所。

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次にはポコッだ。
ヒョウタンツギを思い出してしまう面白さだね。



しかし凄いものだな、垢すりの天然ヘチマみたいな中で、彼らは冬を耐えてきたわけだ。

改めて命の偉大さに脱帽。



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シート張替 [FZX750(3XF)]

結構くたびれたこいつ(FZX)と付き合い始めて早半年、お楽しみ箇所もそろそろ尽きてきた。

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当初から気にはなっていたシートの破れだが、機能上は特に問題ない事も有り放っておいたし、何より面倒くさい。
地道に綺麗にを目指していても、急変する自分の性格が分かっているので避けていたが。

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もう他に弄る所が少なくなってきたね。やっぱりやる?
やった。

ちょっとシワが残ったけど、もう良い。そのうち馴染むさ。

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ノーマルのステップルはちゃんと黒いから目立たないが、普通のを使うとご覧の通りだ。
え?色の問題じゃない?

しろーとの仕事は丁寧なの!

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シートの表皮はヤフオクの1000円だし、タッカーは使い古したダイソーがまだ頑張る。
でも自分は頑張り過ぎてもうキーを打つのも辛い・・・

明日は東北道でブイブイ言わす予定だが、スロットルの反力に勝てないかも知れない。



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面倒が面白い [FZX750(3XF)]

最近、走りにばかり使っていて、気になる所を放置プレイ。
この機会にまとめて弄り倒そう。

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まずはアドレスから。
せっかく付けたポジションランプが片方切れたままだ。

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でも短命すぎない?(←44.5円に何を言う!)
今度はちょっと高めにしてみた。

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流石に4.5倍するだけあって、ひじょーに眩しい。(←でも寿命は分かんないぞ!)

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次に最近の気温上昇に伴い、安定しなくなったアイドリングについて。
もう問題の場所は分かっていて、例の長ったらしい、アイドルエアコントロールソレノイドバルブの、内部に有るゴミみたいなスプリングだ。(←分かっているならAssyで替えろよ!)

色んなスプリングを試しているが、外気温に①~④で対応できるのだ。
3色ボールペンのスプリング径がドンピシャな事も有るが、何より長さを替えて何度もトライした賜物だ。
要するに純正とは単にバネレートが違うだけ、ってのは内緒だ。

今回は最近の気温に合わせて、②をチョイスしてみたがジャストミートだった。
                  (↑だから・・・)


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FZXにも問題あり。ヤフオクで買った、出所不明電磁ポンプが落ち着かない。
最初からやや不安定だったが、最近は不安定に磨きがかかってヒステリックになって来た。
これ、今回の最重要課題で、コイツがご臨終になるとポジションランプ所の話ではない。
即走れなくなる。

それで慎重に選択したのが、アマゾンで見つけたワンランク上のポンプだ。
吐出能力は勿論だが、吸・排口径も一段太い。

えっ、更に安いの?見た目も変わらなくない?

うーん、あー、、、たぶん大丈夫、だ。

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うん、今度のは凄く安定しているぞ。非常に落ち着いた作動だ。

ヤフオクのだってアマゾンのだって、能書きは色々垂れているが、所詮作っているのはあの国だ。
間違いなくコピー品だし、もしかすると隣り合う工場でコピー合戦かも知れない。
中身は分からないから、使ってみて「あったりー」「はっずれー」を覚悟するシロモノだ。

嫌なら純正を買えば良い。

でもね、それじゃ面白くないのね。



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春本番の秩父 [FZX750(3XF)]

毎春必ず訪れる場所は、道の駅「果樹公園あしがくぼ」だ。

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自分にとってはバイクシーズンの始まりで、正月に等しいかも知れない。
今年はちょっと遅くなってしまい、何と今日は真夏日だった様だ。

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いや、来ているね。
ここはモンキーからボスホス(BOSSHOSS)まで、色んなバイクが来るから、見ているだけでも楽しい。

走りの方も周りにちょっとした峠が幾つか有るので、シーズン初めの肩慣らしにはちょうど良い。

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昼飯のついでに正丸峠に行き、また戻って来た。
すっかり桜は終わっていて、新緑のGWも間近を思わせる。

「珍しいバイクですね。初めて実車を見ましたよ」と若い人から声をかけられた。
ウン、孤独の一代限りだからネ、FZXは。

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しかし暑い、まさか真夏日とは思わなかったが。
たまらずジャケットのインナーを外し、また別の峠の目指した。

ほんの数十分走ると、心地良い風が吹く。

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尾根伝いに堂平山を目指すと、途中に開放的な場所がある。
パラグライダースポットだが、最早初夏の香りが漂っていた。



御意見はもちろんモザイク無用、毘沙門・怒髪天を衝いちゃうけど夜露死苦!
         (↑ナンバーは普通に見えない)

良く分からない人たちも来る、秩父の春。



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サーモスイッチ [FZX750(3XF)]

冷却水が吹き気味になってはじめて回るファン、新品のサーモスイッチに交換だ。

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サービスマニュアルでは、105℃でサーモスイッチがONしなければならない。
現状では反応が鈍く危なっかしので、サーモスイッチをオーダーしておいた。

でも実際、サーモスイッチってどんな感じで作動?この際実験してみよう。
ただ、大気圧下でLLCが何処まで昇温してくれるかが心配だけど。

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フルスケール200℃の棒温度計も用意しておいた。
だけど以外に安価なのね、信頼のシンワ測定製で¥174とは。

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テスターは導通(確認音)モードにして、サーモスイッチと接続した。
それでは楽しい実験の開始だ。



毎度この手の実験は、実に地味だ。
だけどサーモスイッチスイッチのON/OFF作動音がこんなに明確だとは、新たな発見をした。
スイッチ内部のバイメタルが、元気に動いているのね、「カツッン」って。

何よりLLCが105℃くらいまで上がってくれて安堵した。
ラジエーター内と違い大気圧そのものの実験だから、水温が上がってくれないと試せなかったし。
これで心置きなくサーモスイッチの交換だ。

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出来るだけバラさず交換したいが、サーモユニットが邪魔だ。
なにしろサーモスイッチの6角幅は24mmだから、でかいスパナが入らない。

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サーモユニットを予め外しておけば、なんとかサーモスイッチも外せる。

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この際だからサーモユニットの抵抗値が、サービスマニュアル通りか調べてみたくなった。

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おお、ほぼマニュアル通りじゃないか!      使わないけど

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今回は交換より実験が主体になってしまったけど、無事に漏れも無く終了した。
後は肝心の冷却ファン作動だ。

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冷却ファンの回り始め温度。

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ファン停止。

サーモスイッチの実験結果と、ラジエーターキャップの表示に違いは有るが、作動スパンは大体10℃確保できている。
ラジエーターキャップの測温部なんて最上箇所だから、スチームも結構混入している筈だ。
だからこんな感じで良いんじゃないかな。あくまで目安だもの。

実際、リザーブタンクからのスチーム吹き出しが無くなったし、これからの季節も安心だ。



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頑張りすぎる君は分かり難い [アドレスV125G(K7)]

アイドリングが安定してくれないと、どうにも気が済まない質なのだ。

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関係すると思われる箇所は、一つづつ当たってみてそれなりだった。
しかしまた何だか変だ。始動後は徐々に安定して来るが、しばらく走るとふらつきだす。

スロットルボディーやシリンダー内を清掃し、スロットルポジションセンサやアイドルエアコントロールソレノイドバルブ・・・相変わらず長ったらしいね。
兎に角一通りはやってみたのだが、そうするともうあれかな、2次エアー。

キャブ車だったら、インシュレーター部にパーツクリーナーかCRC一吹きで分かるのだが、インジェクションのスクーターじゃそうはいかない。
ここまでバラしても、中々目的の箇所に到達しないし、まだよく見えてこない。

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スクーター弄りで何が面倒かって、複雑に嵌め重ねられたカバー類だね。
それぞれの樹脂パーツが組み合わさって、目的の形状や強度になるからだ。
一つ一つはヘニャ部品なのだけど。
後が大変だから、手が入る最低限の外しで留めた。

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発見!ちょっぴり嬉しかったりする。
買っておいたパーツが無駄にならなくて、それが本音かも。

13128-33g00 インシユレータ+09280-28005 Oリング=¥418 なんだけど。

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分解を始めるとポロポロ破片が落ちだす有様。
部品交換であっさり、静々としたアイドリングが戻った。

フェイルセーフ機能を備えていたりとか、ECMに制御されるのは良いような、どうなのかな。

最後は目視だからね、頑張りすぎる君は分かり難いよ。


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復活へ(9) [脳出血から2年]

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名古屋でも地元でも、医者に問うのは酒だった。
自分の好きな酒が脳出血に、何らかの要因くらいは有ったのではないか。
だったらきっぱりと言って欲しかった。
しかし返答は押し並べて「それも一つかもしれませんが、そんなに単純なものでは有りません」
そして必ず「お酒はかえって、適量なら健康にプラスです」だった。
それは統計からも出ているので、と、、、分かってはいたが・・・

弱い自分は酒に頼ろうとし、利用するよう逆手に拠り所とした。

言い争いの最初は決まっている。
「医者が言ってただろ、酒は止めなくても良いって」
「だから何度も言わせないでよ、適量ならでしょ」
そんな事は過ぎるほど承知していた。
そして悪い酒が後押しするように、つまらない過去を持ち出し言い争う。
さらに・・・
これ以上は・・・


家庭が壊れるのは呆気ない、曲がりなりにも四半世紀以上築き続けたのに。

通常でも痩せ気味の身が、とことん落ちると動けなくなる。
胃腸も普通の食事を受け付けなくなり、最悪時はとろとろに薄めた粥を、日に一椀押し込めれば良い方だった。
しかし自分で招いた生活では、最低限の買い物も自力でこなさなければならない。
そんな時の最後の頼りはスクーターで、少しでも動く気になるとスーパーまで行っていた。
その他、滞った家事から目をそらしていたが。

しかし既に家庭を持つ長女は見捨てずに、何かと世話をしに訪れてくれる。
さらに恥ずかしい話だが、自分の娘に尻を叩かれるのだ。
娘夫婦の協力も有り、酒を断って体重を戻すことにした。
胃に負担をかけない介護用の飲料から始め、いわゆる病院食のような食事が中心だ。
喉を通らなかった固形物が、と言ってもお粥やバナナだけども、次第に消化できるようになる。
そして徐々に体重が戻り気が付くと、早くも木々は色づき散り始めていた。
精神的にもかなり落ち着いてきたのに、今度は新たに肉体的な変化を感じ始める。

今度は何だ、痺れが痛みに変わって来たぞ。

かかりつけ医によれば、
神経伝達の鈍りに伴った血液循環の関係から、初めて迎える寒さに筋肉が痛みを感じるのだと。
要するに、寒さによる血行障害の様なもの、だった。
その半年以上後に判明した事からは、随分と違った説明だったのだけれども・・・
あまり納得が出来なかったが、この時点では春を待ち耐えるしかなかった。

暖かくなるまで耐えるのだと、自分に言い聞かせていた。だけど。
何だこの痛みは、快方に向かうどころではないではないか。
本当にどうなるのだろう、社会復帰なんて程遠い。
何かに付けて悲観的になり、生きている意味を思うと辛くて悲しくて。
その後に襲ってくる無力感と無気力、眠っているのか起きているのかさえ分からない。

何もせずぼんやりと考える日々が、空しく過ぎていた。

しかし気を振り絞り、縋るように医者を頼ってみる。
即、脳卒中後うつ病(PSD)と診断された。
「正直に話してくれて良かったです。このままだったら本当の鬱病になるところでした」
と。

抗うつ薬と睡眠導入剤を処方され、良く眠り明るく過ごすよう促された。
そうしてもう一度、自分の好きな、生きがいに、没頭する。



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復活へ(8) [脳出血から2年]

待ち望んでいた桜ですが、散り様は相変わらずの潔さです。
決してネガティブな気にならないのは、新緑の沸き上がる季節を予感させるからでしょうか。

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たとえそれが遊びでも良い。
転げ落ちて行くばかりの時期に、とりあえず憂鬱さを紛らわせてくれるなら。

スクーターに乗れると分かったのは大きな収穫で、更にマニュアルミッションも試してみた。
左足は以前のままだからギアシフトに問題はないが、右足をステップに乗せる感覚が分からない。
だけど自分の足をステップに乗せるのなんて、殆ど反射に近い動作だったけど、それを意識してやるようになるとは。
上がるには上がるのだが、本当に上がっているのかが分からない。目で確かめないと。
だからステップに足を乗せても、それ以上がままならないのだ。
フットブレーキに困る。

ただバイクにおいて制動の8割はフロントに有るから、リアブレーキは極論すれば補助みたいなものだ。
そうは言っても何とか右足でブレーキを踏みたいので、まずモンキーを広場に持ち出し何度も練習した。
ステップに足を乗せた感じ、ブレーキペダルを踏む感じ、痺れの中から僅かな違いを見つける。
それを何日も繰り返すと、何となく後輪だけの制動も出来る様になった。
小さいバイクとは言えマニュアルミッションの、モンキーに乗れると言う自信がついてきた。

正し練習は体調次第で、全く動く気にもならない数日が、月に2・3度必ず来る。
血圧を下げるために強い薬を処方されていて、まだ残る脳出血後のぼんやりした感覚も手伝い、何が本当の自分なのか分からない。
強烈な脱力感に襲われる日は、嫌な事ばかり終日考える。
一体俺は何をやっているのだ。この痺れる身体はどうなるのか。何時仕事に復帰出来るのだ。

そして少し体調が上向くと、それらを振り切るように練習。
そんな生活を繰り返し、何時の間にか数ヶ月が経ち、夏がやって来た。

右半身に影響が出るのは、運動系ばかりでなかった。
幸い視覚には殆ど影響は無いが、聴覚や味覚には少なからず有る。
特に味覚、辛目が好きなのに普通の辛口カレーさえ苦痛になっていた。
旨かったカレーを食べるのが辛くて、子供用なんて馬鹿にしていた甘口しか食べられない。
そして最も衝撃的だったのは、酒が旨くないのだ。

「酒が呑めないなんて、人生の半分を損しているぞ」そう下戸を揶揄するほど、とにかく酒は好きだった。明日死んでしまうかも知れない、呑まなければ損だ位に。
それまで生きてきたどんな場面でも、必ず酒が有ったのだ。
悲しさや苦しさを紛らわし、楽しさや満足を数倍にしてくれたのが酒で、もう年に370日は呑んでいたかも。
脳がそれらを覚えこんでいるから、こんな時期だからこそ呑むのだが、全く旨くないし酔えない。
こんな筈じゃないで呑むから、悪循環に陥り悪い酒にしかならない。

幸か不幸か肝臓は相変わらず丈夫なようで、旨さや酔いが何時までも訪れないと、さらに煽るように飲んだりする。
肝臓と対照的に胃腸は強くないので、瞬く間に食欲がなくなり、それでも呑むから痩せ型がより体重を減らすばかり。こうなって来ると生活が荒れ、修羅場を迎えてしまう。

今から思うに、最も思い出したくない時期に入る。
現場で倒れてから半年、盆踊りが始まった。



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